ジル・サンダー【ファッション偉人図鑑】第2章後編
ジルサンダー編 続きです。
2009年3月に、ユニクロを運営する
日本のファーストリテイリング社と
デザインコンサルティング契約を結びます。
ユニクロの高価格ライン「+J」
のラインを発表します。
当時の「+J」の反響は凄まじかったようで、
発売日当日には大きな行列ができました。
それまで安く、素材の悪いと思われていたユニクロが、
トップデザイナーとのコラボは業界に大きな衝撃を与えました。
この経験によって、ユニクロはトップデザイナーや
トップブランドとのコラボが増えていきます。
2011年にはデザインコンサルティング契約を終了しました。
2012年にジル・サンダー社のクリエイティブデザイナーに、
ジル・サンダーが復帰します。
2013年の春夏シーズンから再びデザインを務めます。
2014年の秋冬シーズンまで務めました。
ジルサンダー社は創業者の出入りや、
デザイナーの変化が多いために
安定しないファッションブランドでした。
現在では、ジルサンダーの後任についた
ルーシー&ルークメイヤー夫妻が就任しています。
安定しており、高い評価を受けています。
そして2020年、秋にユニクロで「+J」を
再び担当することとなります。
過去に業界に衝撃を与えたコラボということで、
大きな注目を浴びることとなります。
ファッションYouTuberのようなインフルエンサーが
大きく取り上げたことにより、
話題はさらに加速しました。
別の活動を続けています。
ですが、どちらもデザインは高い評価を受けています。
なぜ彼女の服が、高評価を受けるのか見ていきましょう。
ジルサンダーのデザインは、
「装飾のないデザイン」をコンセプトとしています。
高品質な素材と厳密に細部までこだわり、
上品さと機能を両立させた服を作っています。
引き算によるデザインは、
着る人の内面の豊かさを引き出すブランドとして
評判が高かまっています。
そのため1980年代末には、
キャリアウーマンを中心に
受け入れられるようになりました。
近年ではベーシックで上品なデザインの
人気が高くなっており、
ジルサンダーの評価は今後も
高くなっていくことでしょう。
彼女は、服作りにおいて
妥協を許さない職人気質であることが
知られています。
そういった気質から、
彼女は「鉄の女」と呼ばれています。
ビジネスが重視されている、
近年のファッション業界において
服作りに妥協しない
非ビジネス的な態度をとっているのです。
こういった態度から、
彼女はデザイナーを辞任することが多いのです。
「装飾から脱却して、本質を浮き彫りにする」
という美学を一貫して持ち続けている所が、
彼女のデザインと人間としての魅力だと感じました。
トップブランドで着やすい服が
欲しいと考えられている方は、
ぜひジルサンダーのデザインの服やブランド、
ジルサンダーを、候補に入れてみてはいかがでしょうか。
